路上から世界へ 田中拓馬物語~ニューヨーク売り込み編~


僕が初めてニューヨークに売り込みに行ったのは2008年になります。当時はIphoneとかもなく、どこにギャラリーがあるかもわからず、とにかくニューヨークのギャラリーに営業に行こうと決めたのです。

というのも、日本はリーマンショックでかなり絵の需要が落ちて、当時やっていた路上販売や、貸しギャラリーでの展示販売がふるわなかかったのです。そこでニューヨークは絵の本場と聞いているから、片っ端から見てこようと思い、10号くらいの絵を描いたキャンバスとそれより小さい作品も持って行ったのです。

当時のニューヨークのギャラリー事情とかも今のようにインターネットや色々な媒体でわからない状況でした。地球の歩き方には、チェルシーからローアーイーストサイドという、ユダヤ人が初めてニューヨークに入植してきた方にアートエリアの中心が移りつつあると書いてましたが、どういうことなのかさっぱりでした。

当時は今以上にお金がないので、日本人のゲストハウスという、安い宿があったので、そこに泊まることにしました。一泊30ドルでした。この宿は今後ニューヨークに行くたびによく利用することになります。

ジョンエフケネディ空港に降り立つと、宿の指示を受けて乗り合いのバスに乗りました。マンハッタンまで1時間弱離れているのとタクシーに乗るお金がなかったのでバスになりました。もうバスの様子がどうだったか、具に覚えてませんが、黒人やヒスパニック系の人しかいなかったとおもいます。

そして宿の場所に着くと運転手から降りろ、ここだと言われました。ですが宿の看板がありません。パニックになりましたが一応降りて、表札をよくよく見ると小さく宿の名前があるのでした。続く