絵具の変遷


今日は絵具の変遷について書いてみたいと思います。僕の知っている範囲では、ルネッサンス以前には、細密表現に向いたテンペラや壁画を描く用途に使われた、フレスコ画がありました。ルネッサンスの時代に油彩が発明されたと記憶してます。油彩は様々な用途の応用性が高く、フレスコやテンペラに変わる万能な描画の種類として、今まで使われています。そして、1800年代中盤の印象派の時代には簡易型の油彩、チューブが発明されました。それまでは、室内で油彩を描くのを想定していたため、簡易型の持ち運びやすいチューブ状の油彩は新たな油彩の発明でした。

そして、20世紀の後半に入り、アクリル絵の具というのが出てきました。今までにない、大型の作品が簡単に描けるようになりました。水溶性のもので、伸びやすいためです。アクリルの特徴は、発色が良く明るい点です。ですが一方で、油彩のようなしっとりとした、目になじむ感じは出しにくいです。厚みやテクスチャーも出にくいです。

そして時代は進み、Ipadのようなデジタルでも作品が描けるようになりました。これは、細密な表現や、写真を使えることにより再現の度合いが高いです。ただし、出力しないと意味がないです。最近では出力の機械も精度や絵具のもとになる顔料が精度があがり、だいぶ良いものが作れるようになりました。僕のスタジオで出す作品は最近デジタル出力のに油彩を上から塗って作品化しているものもあります。

ちなみに作家別でいうと、レンブラントは油彩中心です。ピカソは様々な画材を使いますが、アクリルはほとんど使ってないはずです。マティスも同じです。バスキアはアクリルにコラージュ、ぺん、マジック、オイルパステルなどいろいろな道具を使います。デクーニングは油彩です。デビットホックニーは色々な画材を組み合わせて描きますが、晩年はIPADで絵を描き、銀座シックスに版画が30万円くらいで売られていました。