田中拓馬物語 モンマルトルの丘で


前回はパリに来て、まず主要な美術館を見る話をしました。今回はその後に訪れたモンマルトルの丘編です。

当時パリの地下鉄を乗りながら移動してました。当然お金がないので、タクシーには乗りません。一度道に迷ってタクシーに乗った際、過剰に請求されました。こういうのはよくある話です。

モンマルトルの丘はちょっとした広場になっていて、似顔絵を描く画家さんがテントを張り、多くの観光客を描いてました。その周辺にはお土産の絵が売ってる様子でした。

そこで、日本人の似顔絵画家さんを発見したのでした。その方に色々と話を聞くと何となくパリに来ていついている様子でした。さらに色々と教えてくれてパリで似顔絵を描いて売るには市のライセンスが必要とのこと。意外に規制は厳しいなと思いました。

モンマルトルの丘はちょっとした高台にあるので、裏道を通って降りていくと、ちょっとした歓楽街がありました。パリは町の広告、地下鉄のような所でもセクシーなものが多く、異国の地で何となく寂しい感じを覚えてました。当時は一人で行っているので、なかなかつらい旅です。

すると、そこの歓楽街で変な年齢不詳の女性に声をかけられ勧誘されました。警戒心はありましたが、ものは試しにとついていきました。なんか綺麗な女性が出てくるから来なさいみたいな、事を言われた気がします。入った店は薄暗く、中のさらに中に通されました。ここで帰ればよかったのに、何となく酒が出てきてちょろっと飲んだら、年配の女性がわけのわからない踊りを始めるではないですか!

異変に気付き店の外に出ようとすると、屈強な男が二人出てきて請求書をたたきつけてきました。なんと1000ユーロ、当時の有り金のかなりの額です。一瞬喧嘩も考えましたが、異国の地についたばかりなので、諦めてお金を払い、その場をしのぎました。

これが初めてのパリの思い出です。この後、他の美術館や、ニースに向かう旅が始まります。